昔の集印帖wiki

上下逆のスタンプ

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集印帖をみていくと、たまに、上下逆に押されたスタンプがある。
特に、円形のスタンプだと、どちらが上がわかりにくいのか、上下が逆だったり、そこまではいかなくとも、向きが斜めになったスタンプをみかけることがままある。
また、寺や神社の御朱印にも、たまに上下逆になっているものがある。
そこで、あきらかに上下逆(90度以上回転)とおもわれるものの割合を、スタンプの種類別に調べてみた(2021年10月現在)。

種別件数上下逆割合(%)
6121240.4%
スタンプ4159942.3%
神社4128260.6%
駅スタンプ1318715.4%
切手45371.5%
郵便スタンプ41500%
陵印29500%

これをみると、駅スタンプが5.4%で一番多く、次が普通のスタンプで2.3%、そしてスタンプではないが、上下逆に貼られた切手がそれに続く。
特に、駅スタンプは、短い停車時間のうちに押さなければと急いだ結果、失敗するといったこともあったのではないかと思う。
一方、寺や神社の御朱印は、自分ではなく、寺や神社の人に押してもらうからか、上下逆の割合が少ない。
郵便スタンプや陵印には、上下逆のものが見当たらないが、陵印に関しては、印に敬意を表して慎重に押すことが多かっただろうし、郵便スタンプに関しては、消印を押すプロである郵便局員の熟練の技、なのかもしれない。

さて、スタンプを上下逆に押す要因としては、次のような項目が考えられる。

  1. 印の形が円形で上下がわかりにくい/四角形で上下がわかりやすい
  2. 印に上下を示す目印がある/目印がない
  3. 自分が押す/(押印に慣れた)他人が押す
  4. 印を押すときに時間的余裕がある/余裕がない
  5. 集印帖を普通に置いて押す/上下逆に置いて押す

このほかにもさまざまな要因があると思われるが、大別すると、印それ自体の問題と、印を押す人間の側の問題に分けられるようである。

まあ、スタンプはまっすぐに押されたほうが見栄えがいいが、斜めや上下逆のスタンプも、「旅の風情」の一つなのかもしれない。


2022年7月26日作成 [集印帖全般]

最終更新時間:2022年07月26日 16時41分39秒